損益計算書

損益計算書は、企業のある期間(会計期間といいます)(例えば、決算日までの1年間)における経営成績をあらわす計算書であり、その期間の収益(売上など)、費用、収益や費用の結果としての利益が、分類、集計されて記載されます。

損益計算書では、一挙に最終的な利益(当期純利益といいます)を示すのではなく、以下のように、段階を踏んでさまざまな利益を計算しながら、進んでいきます。

損益計算書
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自 平成21年4月1日 至 平成22年3月31日
(単位:百万円)

売上高      200
売上原価     120
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売上総利益     80
販売費及び一般管理費50
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営業利益      30
営業外収益     12
営業外費用     20
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経常利益      22
特別利益      40
特別損失      50
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税引前当期純利益  12
法人税等       5
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当期純利益      7
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売上高は、顧客に販売した商品・サービスの金額であり、売上原価は販売した商品・サービスに直接的に対応する費用です。売上総利益は、売上高と売上原価の差額であり、いわゆる粗利益にあたります。

(製造業の場合は、製品の製造に使われた材料、労務費、その他の経費が、原価計算手続を経て、売上原価となります。)

売上総利益=売上高-売上原価

販売費及び一般管理費は、商品やサービスの販売にかかった費用や、管理部門の費用などです。

売上総利益から、販売費及び一般管理費を差し引いたものが営業利益です。企業の本業から得られた利益であるといえます。

営業利益=売上総利益-販売費及び一般管理費

営業外収益や営業外費用は、金融にかかわる収益や費用など、企業の営業とは直接関係のない項目です。例えば、銀行預金の利息(受取利息として営業外収益に計上)や、借入金の利息(支払利息として営業外費用に計上)がこれらに該当します。

営業利益に営業外収益・費用を加減したものが経常利益です。

経常利益=営業利益+営業外収益-営業外費用

経常利益に、臨時的な利益(特別利益)や損失(特別損失)を加減したものが、税引前当期純利益です。そこから、税金(利益をもとに課税される税金に限られます)(法人税等といいます)を差し引いて、最終的な利益である当期純利益に到達します。

税引前当期純利益=経常利益+特別利益-特別損失
当期純利益=税引前当期純利益-法人税等

損益計算書の分析では、売上高を100として、各項目の比率を計算することがよく行われます。

例えば、売上高200、売上原価120であれば、売上原価率が、60%(=120/200)となります。また、この場合、売上総利益率は40%(=(200-120)/200)となります。さらに、販売費及び一般管理費が50だとすると、営業利益は30(=(200-120-50)ですので、売上高営業利益率は15%(=30/200)となります。

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